学校は「安心安全の場」でなければなりませんが、自然災害はいつ起こるかわかりませんので、小中高それぞれの学校において防災教育が必要であるのは言うまでもありません。
具体的にはまず、年に何度かの実践的な防災訓練を通して、避難場所や避難経路の確認をしたり、火災を想定して消火器や消火栓の使い方を学んだりすることが挙げられます。
さらに、災害が起こった時に、大切な命を守り、お互いに助け合っていける力を育む防災教育は、災害国である日本の将来にとって不可欠といえます。
このような力は、小学校から継続的に積み上げていく中で培われていくものです。
また地域との連携がなければいざという時に発揮できません。
発達段階に応じて自然災害についての知識を学び、けがの手当てや救命の方法を知り、家族や地域住民とお互いに協力しあえるスキルを身につけることが大切です。
そのためには日ごろから、子どもには子どもなりの役割があることを自覚して、その場その場で、自分に何ができるのかを考えさせていきたいものです。
学校での訓練は、9月1日の防災の日の訓練を中心に行われています。
日頃から、地震があった際には机の下に潜り、頭を隠すようにして、揺れが収まったらすみやかに逃げるということは、案内しています。
特に地震の多い中部地方では、月に一度避難訓練が行われ、防災の日には地域で避難場所まで集団で避難する訓練をするなど余念がありません。
しかし阪神淡路大震災の被害状況でもわかるように、近畿など地震の少ない地域では、ひと月に一度どころか、防災の日の訓練でさえ充実しているとはいえません。
近年では学校では、火災の消火の仕方も、具体的に消火器などで練習することもあります。
地震の避難訓練のあと、窓からシューターに乗って運動場などに降りてきて、そこで消火の訓練をする場合が多いようです。
そしてその日の帰りは集団下校です。
地域をあげての訓練になっています。
ただ、都市部では、地域のつながりが弱く、なかなか充実した訓練が行われていないのが問題点のようです。
2024/10/4 更新